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About chronic nephritis

慢性腎炎(慢性糸球体腎炎)とは

腎臓の糸球体が炎症を起こし、血液濾過が困難になる疾患の総称。そのため、蛋白尿や血尿が長期間(少なくとも1年以上)続く。高血圧、めまい、肩こり、浮腫、頭痛、倦怠感などの症状がみられる。

About proteinuria

蛋白尿とは

蛋白が尿に漏れ出ていること。蛋白は本来、尿に排出されないものだが、腎臓の働きが悪くなると漏出する。

About nephrotic syndrome

ネフローゼ症候群とは

糸球体濾過膜の透過性亢進により、高度の蛋白尿と低蛋白血症をきたしたもの。高脂血症、浮腫、血液凝固能亢進などの症状がみられる。多くは原発性。続発性疾患によるものとして、糖尿病性腎症、ループス腎症、腎アミロイドーシスなどが知られる。


Case of chronic nephritis and proteinuria after nephrotic syndrome due to betaferon side effects

ベタフェロン副作用によるネフローゼ症候群に続く、慢性腎炎および蛋白尿のケース


Chief complaint

主訴

20代、女性。慢性腎炎。2010年より蛋白尿が続く。ご依頼当時(2014年)の尿蛋白値は1g/日。その他腎機能に問題はない。健康体なら0g/日である尿蛋白値が、30~40年と出続けた際の腎機能への影響が不明(尿蛋白値1g/日以上を放置すると、10年で、およそ30%が慢性腎不全に移行するという見解もある)。「1g/日以下になると良い」と医師に言われ、治療としてステロイドや降圧剤を服用。尿蛋白値が下がるも、血圧も下がりすぎて職場で倒れて投薬中止に。そうした経験から、不要な薬は控えたいとの考え。以前、別所で、ホメオパシー健康相談を受けていたが、尿蛋白値は1g/日より下がらない。できるならことなら0g/日にしたいが、無理なら極力下げたい。

主訴の経過

 年月 症状詳細
 2003.1 多発性硬化症を発症。ステロイド点滴・内服、ベタフェロン自己注射。
 2010. ベタフェロンに由来するネフローゼ症候群発症。以来蛋白尿が続き、慢性腎炎と診断される。発症当時の尿蛋白値は7g/日。ステロイド服用期は1g/日以下になったが、0g/日にはならなかった。尿蛋白値を微減させるために用いるステロイドのリスクが検討され、投薬中止に。ステロイド中止後、尿蛋白値は微増し、1~2g/日前後で推移。以後、降圧剤を服薬。尿蛋白値は下がったが、血圧も下がりすぎて職場で倒れたため、投薬中止に。
  尿路感染症。
膀胱炎を繰り返す。
状態が落ち着いてからの尿蛋白値は1~2g/日。
 2014.9 ご依頼時の尿蛋白値は1g/日。

 

ご依頼時の自覚症状

 腰痛 腎臓位置に相当する腰背部に圧痛。
 だるさ 疲れやすく、慢性的にだるい。ときにくらくらし、睡眠を過分に要するため、日常生活に支障を来している。
 無気力 疲れに連動して、やる気が出ず、落ち込み、時々いなくなりたくなる。

 


Used Remedies

使用レメディー

Berb-v. Carb-an. Laur. Med. Syph. Vital salt 他

Reason for selection

選択理由

医師の診察・検査・治療を受けていただきながら、下記視点に基づいてレメディーを選択、それぞれ適切なポーテンシーで使用。

  • 臓器のサポート
  • ミネラルのサポート
  • 自覚症状に合うもの
  • 慢性腎炎他、ご本人様とご家族様に共通する症状傾向に合うもの
  • 各レメディーへの反応をサポートするもの

 


Result

結果/尿蛋白の推移

   年月   尿蛋白
  (g/日)
 
 ご依頼前    1~2  
 初回後  2015.3  1.4 早急な対応を要する他部位の疾患判明、そのケアに切り替える。
 2回目後  2015.12  1.0 他部位の疾患は検査前につき不明。
 3回目後  2016.4   ― 他部位の疾患が落ち着き、経過観察になる。
 4回目後  2016.7  1.0 他部位の疾患が消失、慢性腎炎への対応開始。
 5回目後  2016.10   ― 検査前につき不明。
 6回目後  2016.12   ― 検査前につき不明
 7回目後  2017.2  1.0 症状観察が上達され、レメディー選択の決め手となる症状のご報告がある。
 8回目後  2017.7  0.7   
   2017.10   0.84  
 9回目後  2017.12   ― 検査前につき不明
 10回目後  2018.2  0.6  
 11回目後  2018.5  0.65  
 12回目後  2018.8  0.73 「普段より尿が濃い。脱水気味で尿蛋白値が微増したと思われる」と医師より説明される。
 13回目後  2018.11  0.4 数値が多分一番良い

 


Report from client

お客様のご報告から

  8回目後  2017.7 尿蛋白は一度0.7g/日まで減少、その後0.84g/日まで増。
 10回目後  2018.2  初旬の診察で尿蛋白は0.6g/日まで減っていました。去年の1月は1g/日出ていたそうなので、「日々の変動はあれど減っている」と担当医の先生もおっしゃっていました。0.1の差が結構大きな差になるのだそうです。尿蛋白値は、健康なら0g/日のはずですが、0g/日にはならなくても、0g/日に極力近い方がいいとのことでした。腰痛も今はありません。
 11回目後  2018.5  前回の検査で0.65g/日程度まで落ちたようで、大きく改善しています。
 12回目後  2018.8  梅雨から夏にかけて随分楽に過ごさせてもらいました。こんな酷暑なのに元気に過ごせてる!!って思ったら感動しました。ありがとうございます。自分的にとても分かりやすいなぁと思ったのは、朝起きられる、昼間時々眠たいけれどまぁ起きていられる、食欲が大幅には落ちず普通に食べられている、です。美紀さんが確認してくださったように、起きられることにより行動量も増えていました。

 


Consideration

考察

前健康相談の経過が不明なまま引き継いだ事例。ホメオパシー健康相談でスムーズな結果が得られない場合、合うレメディーが選択されていないか、レメディーは合っているが、レメディーに反応する力が体に欠けていることなどが想定される。前健康相談の経過が不明で上記精査困難、検査結果以外の症状報告があいまいで、レメディー選択指標に欠ける。そうした状況下で対応を開始。初回相談後、この方の症状傾向を象徴する急性症状が現れた。その経過から、レメディーに対する体の反応は良好であると判明。そこで、症状報告があいまいな点に着目。健康相談の話中、症状観察技法を実践的に提示。当人も努力され、症状観察が上達された結果、レメディー選択の決め手となる症状報告があり、医師にも認められる尿蛋白値の漸減に導かれた。 症状観察にみられた現実認識のあいまいさは、暮らし方や心の動きにもみられ、「等身大のご自身で出来ること以上に望み、無理をする傾向」として、症状を持続させる遠因となっている。再発を招かないよう、心身を損なわない現実認識=観察力を培うサポートを継続する。


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ホメオパシー健康相談は、お一人お一人の症状に沿って、症状全体に合うレメディーをお探しするものです。そのため、同じ病名の方に、同じレメディーを用いるとは限りません。上記レメディーを使用して生じたことがらに対する責任は負いかねます。ホメオパシーセルフケアの範囲を超える症状は、ご自身で対応せず、ホメオパスにご相談ください。