怒りっぽい人の7割はフラッシュバック?

体・心・暮らし・生き方を、ワンストップで「楽」に導く自然療法家
ティアラ 日本ホメオパシーセンター渋谷笹塚交差点
ホメオパス / 心理透知家 / 美的収納プランナーの佐々木美紀です♪

先般の記事短所を長所に置き換える☆神田橋條治先生のご著書から
の続編☆

私の様に(^^; 怒りっぽかったり、キレやすかったりする人が、その性格や行動を、先の方法で活用しようとする前に、ちょっと観察してみてほしいことがあります。

あなたの怒りの背景に、フラッシュバックはありませんか?

神田橋(2010)によると、怒りっぽい人の7割くらいまではフラッシュバックの可能性があるとのこと。
フラッシュバックによって怒りっぽい場合、先般とは違った対処が必要となるようです。

【フラッシュバックとは?】
思い出したくない過去の記憶が、些細なきっかけで突然噴出するように思い出され、パニック様になる現象のこと。
噴出するものは視覚イメージ、聴覚イメージが中心ですが、具体的なイメージを伴わない、感情や気分、雰囲気だけの場合も。
フラッシュバックと、それに付随するパニック状態を何とかしようとして、自傷行為が行われたり、暴力、怒りが表されることもあります。
神田橋は、フラッシュバックについて、情動と記憶に関連する脳の帯状回が疲労困憊している状態、と推論しています。

【怒りっぽい気質? フラッシュバック?】
「怒りっぽい」という場合、きっかけとなった出来事に対して、大きすぎる反応が返ってくる、ことを意味しますが、
フラッシュバックがあると、今きっかけとなった出来事に類似した、過去の出来事が、芋づる式によみがえってくるので、
芋づる式の総量に比べ、出た反応(怒りの大きさ)は釣り合っていて自然である、という場合が多いそう。
この場合、フラッシュバックを減らすことによって怒りを減らすことが出来るそうです。
怒りやイライラでお困りの時、どちらにより当てはまりそうか観察してみてくださいね。

【フラッシュバックをどう解決するの? ~神田橋先生の場合~】
フラッシュバックの方に、神田橋(2010)は、
まずフラッシュバックを軽減させる漢方を使用し、
突然沸き上がる状態を抑え込んだ後、
今度は準備万端整った状況下で(カウンセリング場面などですね)、
積極的に思い出し、
人に話すことで、
過去の記憶として定着させる、思い出しても自分が揺り動かされない記憶として定着させる
ようにしているとのこと。

また、フラッシュバックを起こしている方には、
「何かがきっかけになって、今まで思い出さないようにしていたことが、全部一緒に噴出してくるからたまらないね」
と言ってあげるといいかもしれないとアドバイスなさっています。

【残り3割の怒りっぽい気質の人には?】
バッチフラワーのチェリープラムが勧められています。毎日4滴くらい飲むことで、感情の抑制が効くようになるそうです。

【ホメオパシーを用いたいときは?】
上記フラッシュバックの定義からその怒りを分類してみると、
急性症状の「出来事による疾患」に分類されるので、
その方の症状と同種の動植物由来レメディーを用いることで、
乱れたバイタル・フォースの調和を取り戻しせるよう援助します。
例えば、ブライオニア(Bry.)、カモミラ(Cham.)、ナックス・ボミカ(Nux-v.)など。

怒りっぽい性質であるという場合、
「根本体質」に由来する特徴なので、改善には時間がかかります。
急性、遺伝傾向などの症状のケアを終えた後、
その方の根本体質的な症状と同種のミネラル由来のレメディーを用いることで、
乱れたバイタル・フォースの調和を取り戻せるよう援助します。
例えば、ファーラン(Ferr.)、ネイチュミュア(Nat-m.)、フォスフォラス(Phos.)、ソーファー(Sulph.)、など。

いずれの場合も、急にわき起こった強くつらい怒りの感情に対して、フラワーエッセンスを用いることもできます。
先に挙げられた、チェリープラムのほか、
ベイリーフラワーエッセンスの「C1怒りと不満」は、こうした感情にマッチしたエッセンスがコンビネーションされているため、効果を実感しやすい方が多いようです。

【ブライオニア(Bry.)、カモミラ(Cham.)、ナックス・ボミカ(Nux-v.)はどんな風に怒っているの?】

フラッシュバックの定義から考えると、カモミラはよくマッチしそうな印象がありますね。
各レメディーに特徴的とされる身体症状も持っていれば、使ってみてもいいのかもしれません。

*以下にご紹介する以外にも、一つのレメディーにはたくさんの症状があり、また怒りの症状に当てはまるレメディーは多数あります。
詳しくは、最寄りのホメオパスにご相談ください。

●ブライオニア(Bry.)
非常に興奮しやすい
すぐに驚く
怖がり
憤激する気分・傾向
憤激とすぐ泣くという気分が混在
不機嫌
不平が多い
けんか腰
何事も不愉快な気分でとらえる。
腹を立てており、仕事が終わらないと思いこみ、しょっちゅう自分の担当ではない作業に手をつけ、常に何か別のことをしたがる。その後額の内部に圧迫痛のする頭痛。

●カモミラ(Cham.)
不機嫌
内心どんな些細なことにでも腹を立てている
あらゆることに対して腹を立てる
腹立たしいことを何でも探し出そうとする
昔の腹立たしかったことについて話すのをやめられない
怒り、けんか、口論などに傾きやすい気分
不平ばかり言う
他人がやることなすこと気に入らない
不満から唸ったり呻いたりする。
何をしてもらっても満足しない
(数分間続く発作、2、3時間ごとに。)体をこわばらせ、背を後ろに反らせ、抱いている人の腕で地団太を践むように足をばたばたさせ、手が着けられないほどに叫び、手に持っているものは何でも投げ捨てる(子供)。

●ナックス・ボミカ(Nux-v.)
非常に几帳面で熱心な、火のように激しい気性
何事にも気分を害する
不快なことはどんなに些細でも、見て見ぬふりが出来ない
どんな些細な反論にも、本人の行動を別の方向に導こうとするどんなにまっとうな異議にも耐えられない。
短気 性急
我を忘れて怒り狂う
狂気のように立腹する傾向
腹を立て、泣く傾向
陰険で悪意があり、怒りに満ちた気分
他者の失敗を激しく非難する強い傾向
けんか腰になる傾向
すぐ口論を始めたり罵倒したりする
口論、非難、罵倒、嫉妬に満ちた中傷。
誰が何を尋ねても答えずに相手を悪意に満ちた眼差しで見る。まるで乱暴な行動に出ないよう、自分をなだめて抑えなければならないかのよう。
暴力を振るう
声をかける人がいたら誰彼構わず殴ってしまいそう

[参考文献]
神田橋條治(2009)「改訂 精神科養生のコツ」(岩崎学術出版社)
神田橋條治(2010)「発達障害は治りますか」(花風社)
サミュエル・ハーネマン(2009)「マテリア・メディカ・プーラ」(ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー)
ジョージ・ディミトリアディス(2010)「ボーニングハウゼンのレパートリー 改訂版」(ホメオパシー出版)

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